抜かれた牙、折られた角

5000円片手に50円の雀荘で息詰まる戦いをしていたあの頃。
今にして思えば笑えるレートだったけど、間違いなくあの頃の自分は今よりも必死だった。

ピンの雀荘で、相手のリーチに汲々としている自分をふと客観的に見つめ、絶望した。

いつの間にか、理にもたれかかって麻雀を打っている自分がいた。
ギャンブラーは、理に頼るようになってしまっては終わりなのに。

歯を食いしばりながら親のリーチに立ち向かって行った自分は、もういなかった。

不良学生からいわゆる「カタギ」になり、牙は抜かれ、角は折られた。
社会に適合するようになったことは、いいことなんだろう。
今の自分に不満があるわけでは、断じてない。
麻雀と(或いはギャンブルと)彼女、どちらを取るかと言われたら、答えるまでもなく彼女を取るに決まっている。

ただ、あの頃必死だった自分には、もう戻ることは出来ない。
1牌の攻防は、もうできない。

絶望した、というのは少し違うかも知れない。
ふと思い出して、ちょっとしんみりしただけだろう。

願わくは、今後数多生まれては泡沫のごとく消えていく多くのギャンブラーに、ほんの少しの幸運と真理を。

メリークリスマス。
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  by jin31110 | 2007-12-25 23:59 | 日常

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